2021/10/08 12:27

皆さんこんにちは。

前回の狛犬セレクションでは、ちょっと変わった狛犬たちを紹介しました。

↓前回はこちら

今回の第6回は、見慣れた狛犬ではないけれど神社を守ってくれる仲間を紹介します。


出雲市小境町 一畑薬師)

まずはこちらの異形型狛犬。ライオンのようなたてがみがあります。

そもそも、狛犬は古代オリエントから王の権威を表すライオンのモチーフが、
中国・朝鮮から伝わり日本で変化したものではないかという説があります。

そして、片方が狛犬という独自の聖獣、もう片方(多くは右側角の無い方)が獅子であるいわれています。
(出雲地方は両方狛犬であるものがほとんどです)

中国にライオンは生息していない為『唐獅子』という形態に変化して日本に伝わります。
以前『三国志展』で後漢の獅子像や、呉の墓から出土した虎の棺座が展示されていました。
そのような、大陸の陵墓に聖獣を設置する風習が狛犬につながっているのではないとも言われています。

数は少ないですが、出雲の神社でも虎や獅子の石像があります。


(出雲市高松町 若宮稲荷神社)

猛々しい咆哮をしていますが、ちょっと愛嬌がありますね。
稲荷神社ですが、お稲荷さんの像は見当たりませんでした。


さて、皆さんとしては一般的に狛犬以外の守り神というとまずお稲荷さんが思い浮かびますよね。


(京都府 伏見稲荷大社 御手水)


(出雲市多伎町 多伎神社)

一般的に見るタイプはこのようなお稲荷さんでしょうか。
多くは蔵の鈎や巻物を咥えています。

台に彫り物をしてあるタイプのものもあります。


(出雲市湖陵町 阿祢神社稲荷社)

とても緻密な彫り物。ここまでしっかり図柄が残っているものは中々見ません。
何気に、首の縄もすごいですね・・・。



袋、巻物、小槌、蓑、笠、鈎、宝珠などが描かれていますが、
長年、このオクラみたいな柄が何を表しているか一向に思い当たりません。
財を表すものなので、紐でつなげた銭でしょうか・・・何かご存じでしたらご一報ください。


お稲荷さんの顔つきは少し怖いものが多く子どもの頃は少しおびえたものですが、
こんなかわいいお稲荷さんもいます。


(美保関町 美保神社稲荷社)

やわらかなフォルムにつぶらな瞳のお稲荷さん。後ろにもたくさんいます。
ミニチュアがほしいお稲荷さんのひとつです。


(出雲市荻杼町 川跡神社)

鼻が低くまるい耳で、人間の子どものような面影があります。
でも爪はとっても鋭いですよ



(出雲市園町 埼田神社)

各所の稲荷社にはよく小さなお稲荷さんが奉納されていますね。
そのほとんどが陶器ですが、こちらは来待石でした。



(出雲市湖陵町 三部八幡宮稲荷社その1)

柴犬のような面立ち。
出雲地方では片手上げタイプの狛犬がいますが、片手をあげているお稲荷さんはとても珍しいです。



(出雲市湖陵町 三部八幡宮稲荷社その2)

同じ神社でもこちらはシャープな口と目のお稲荷さん。
怖いというよりスタイリッシュですね。


さて次は、珍しいタイプの聖獣たちです。


(京都府 岡崎神社)

この神社では、うさぎを神様の御使いとしています。
うさぎは多産なので子授けのご利益もあるそうです。


(京都府 三宅八幡宮)

なんと鳩。絵馬も鳩の絵でした。
境内の菓子処では、この狛鳩をモチーフにした餅を販売しています。
その向かいにある楠木正成公の石像も立派ですよ。


また、上の二つは京都府で撮影したものですが、
出雲ならではのモチーフはやっぱりこちら↓


(出雲市今市町 八雲神社)

珠と剣を携えた見事なオロチが守っています。
御祭神はもちろん須佐之男命です。


因みに、狛犬ポジションでないところにも守り神たちがいます。
よく見るのは灯篭を支える亀・・・ではなく実は龍の子らしいです。


(出雲市小境町 宇美神社)

この聖獣は亀趺(きふ)。

中国の伝説で龍が生んだとされている九匹の子の1匹で、
重いものを持つのを好む贔屓(ひき)をモチーフとしています。

亀と言えば、月照寺の大亀が有名ですよね。


(松江市外中原町 月照寺)

小泉八雲の『怪談』で夜な夜な出歩いて人を襲ったと書かれていましたね。
さすがの迫力です。



(出雲市 和霊神社)

こちらは猿の親子。きわどい角度の屋根の上に座っています。
抱きつく子の足がなんとも言えません。
小さな祠のような神社でしたが素敵な意匠ですね。


いろいろ見てきましたが他にもご利益によって蛇や鹿、イノシシなどが全国に居ます。
見かけたら由来を調べたいものですね。

最後はお気に入りのお稲荷さんのアップでお別れ。



次回は御影石の狛犬を紹介します。

ではまた。